■滋賀県知事選挙の結果について 奥谷和美県委員長の談話(2014年7月13日)

 13日開票の滋賀県知事選挙で、日本共産党滋賀県委員会の奥谷和美委員長は次のような談話を発表しました。紹介します。


滋賀県知事選挙の結果について

 みなさん。選挙戦での奮闘ご苦労様でした。

 今度の選挙の結果については、辻さんからお話がありました。私は、2つの点で、善戦したたたかいであったと思います。

 一つは、得票結果です。今度の選挙は、前回と同じ構図でたたかわれましたが、民主党の凋落や嘉田知事の引退があり、前回以上に自公県政の復活を許すかどうかが、県民のあいだで焦点の一つになりました。そしてそのために、「小鑓か三日月かの選択」が強く県民に意識されました。そのなかで、坪田候補は、前回の得票を、得票数で1・5倍、得票率で1・8倍に伸ばしました。もちろん、勝利できなかったことはきわめて残念ですが、これは、大いに胸を張ってよい結果だと思います。

 二つには、私たちの主張、訴えが、政治論戦全体をリードし、県民が自公勢力に審判を下すうえで大きな役割を果たしたことです。選挙戦で私たちは、集団的自衛権行使容認、原発再稼働にひた走る安倍自公政権に正面から対決し、審判を下すよう訴えました。自民党陣営は、「国政と知事選は別」と言い逃れようとしましたが、県民はこれを許しませんでした。三日月陣営が、及び腰の批判しかできなかったもとで、私たちの論戦が大きな力をもったことは明白です。
 また、三日月氏についても、最終盤、「原発の再稼動は許さない」「新幹線新駅は、マルでもバツでもない。県民の声を聞いて判断する」と言わざるを得ない状況に追い込んだのも、県民多数の声を代表する私たちの論戦の力です。

 このように、県民の利益と大義にたった私たちのたたかいは、この選挙戦で大きな力を発揮し、今後のたたかいの大きな土台を築いたと思います。このことに誇りと確信をもって、新たなたたかいにふみだそうではありませんか。

 また、選挙戦のなかで、三井寺の福家長吏をはじめ17氏が「平和の選択」として、実質上、坪田候補への投票を呼びかけたことは、選挙戦での新たな共同の発展として重要でした。また、農業分野や教育の分野で、保守的な方々や無党派の方々が、自主的に坪田候補の支持を広げてくれたことも、特記すべき変化だと思います。みなさん。たたかいはこれからです。

 安倍暴走政権とのたたかいは、どの問題でもいよいよヤマ場を迎えます。わが党は明日が党創立92周年の記念日ですが、記念講演会で志位委員長が、国民の力で安倍政権を打倒しようと呼びかけます。個別のたたかいと内閣打倒とを一体にして、広範な県民の結集をはかりたいと思います。県政でも、切実な県民の要求実現の行方は、私たちの運動にかかっています。民主党政権甥だったように、また嘉田県政がそうだったように、三日月陣営にしっかりした羅針盤はない。県民の願いが実現できるかどうかは、ひとえに県民の運動と世論にかかっています。

 私は、これらのたたかいをすすめるうえで、県議会に日本共産党の議席がないことを、ほんとうに申し訳なく思います。来年の県議選で必ず議席を奪還し、県民のみなさんのよりどころとなる県議団を確立して、みなさんとの共同したたたかいの前進に、役割を果たしていきたいと思います。

 そして、そのためにも、強大な党づくりが必要だと考えています。今回の選挙でも、躍進の条件がありながら、それを汲みつくすだけの力が不足していることを実感します。私たちは、今後の知事選がどういう組み合わせになろうとも、互角に戦いうる力を、日本共産党と「会」に結集する諸団体のなかにつくることが急務であり、それは県民にたいする責任です。

 共同した運動の発展と組織づくり、そして議席の確保・前進のために、みなさんと力をあわせて奮闘する決意を申し述べ、あいさつとします。