滋賀県知事 嘉田由紀子 様
2013年10月28日
オスプレイ訓練を滋賀で2度とおこなわせず、オスプレイ撤去を求める申し入れ
日本共産党滋賀県委員会
委員長 奥谷 和美
副委員長 節木三千代
日米両政府が、10月16日、オスプレイを使った国内初の日米共同訓練を住民の反対の声を無視し、饗庭野演習場で強行した暴挙に強く抗議します。同時に、県民の安全を守る立場に立つべき知事が、「オスプレイの訓練が無事、安全に終わりほっとしています。今後も沖縄の方たちの負担が少しでも軽くなるようなことも考えていかなければならない」と述べ、今後もオスプレイ訓練を含む在日米軍の訓練を受け入れる態度をとっていることは看過できません。
知事は「沖縄の負担軽減」といいますが、「ヘリボン」といわれる今回の「敵陣地」突入訓練は、沖縄で日常的に行われているオスプレイの訓練ではなく、新たな訓練として展開されました。一方沖縄では、8月にさらに12機が追加配備され、全24機が沖縄県内を飛び回っているという現状からみても、「沖縄の負担軽減」という主張は成りたたず、今回の訓練は、オスプレイ訓練を日本全土に拡大させかねないものとなりました。
沖縄の負担を倍加させ、在日米軍による飛行訓練の被害を全国に拡大する日米共同訓練は、沖縄県民にとっても、滋賀県民にとっても絶対に認められるものではありません。
近幾中部防衛局主催の住民説明会では、周辺区長ら発言者全体が、自衛隊との関係はともかく、オスプレイ訓練には反対や不安の声をあげました。ところが、じっさいのオスプレイ訓練は、台風による強風の中で強行され、防衛局の「西側(山側)から進出入することを追求する」との回答にもかかわらず、オスプレイは高島市役所上空など市街地上空を通過し、事故の危険性が高いヘリモードで南東側から演習場に進入し、訓練中も、演習場から南に2キロほど離れた旧安曇川町上空を旋回飛行するなど、演習場外での訓練とみられる飛行をおこなったことが市民に目撃されました。地元住民の声を無視した、危険で、傍若無人な訓練、地元住民への説明はことごとく無視されたというほかありません。
にもかかわらず知事は、「よい関係をつくっていくためのプロセス」などと評価し、訓練に立ち会った武田良太副大臣から「(饗庭野での訓練実施の)1番の理由は地元の理解が得られたこと」とまでいわれました。知事の姿勢はきびしく問われます。
今回の訓練は、オスプレイ2機からそれぞれ小銃を携えた米海兵隊員と自衛隊員が次々に降り、「敵陣地」へ侵入する訓練を実演するなど、防衛省が日米共同訓練は日米の「指揮系統は別」と説明していたことにも反し、米軍といっしょに他国を攻撃する、自衛隊の侵略力の強化という危険な目的をもつ訓練となりました。憲法9条をもつ日本で絶対に許されないものです。
よって以下の点を強く求めるものです。
記
@オスプレイの普天間への配備を撤回させ、日本から撤去するよう政府に強く要求すること。
A「沖縄の負担軽減」というような事実にあわない知事の発言は、在日米軍によるオスプレイ訓練の被害を全国に拡大する事態を招きかねないものであり、取り消すこと。
Bオスプレイ訓練をふくむ日米共同訓練は2度と実施しないよう強く日米両政府に要求すること。
以上