意見書案第4号
   TPP交渉からの撤退を求める意見書
 
 政府は7月23日、マレーシアでのTPP交渉会合で正式参加を決めました。
 TPPへの参加が、日本の農林漁業、食の安全、医療制度、保険など国民生活全般に深刻な影響を及ぼし、かつISD条項は国家主権を揺るがす重大問題であることなど、多くの問題点を抱えたまま交渉に参加したことは重大です。
 この間、44都道府県と8割余りの市町村議会は反対ないし慎重な対応を求める決議を行い、また、広範な分野の団体がTPP参加に反対を表明しています。
 いまTPP参加は、国論を二分する状況にあり、先の総選挙での与党の公約にてらしても、TPP参加は到底国民の理解を得られるものではありません。
 政府はこれまで再三にわたり「聖域・国益は守る、農産5品目の関税撤廃は除外する、TPP交渉の情報開示」等を強調してきました。しかし交渉参加にあたり結んだ「守秘義務契約」を盾に、いま一切の情報公開を拒否しています。このような事態が推移するなら、国民が4年間にわたり交渉内容・経過を知ることなく、結論だけを押しつけられる危険性があり、到底容認できるものではありません。
 衆参農水委員会は、農産品5品目の関税撤廃が除外できない場合は、交渉から離脱するとの決議をしています。また、自民党も先の参議院選挙で同様の公約を打ち出し、選挙をたたかいました。「国益」を守るには、国民に交渉内容を隠すようなTPP交渉から脱退する以外に、道は残されていません。
 
                記
 
 1.政府はTPP交渉の内容をすべて国民に開示すること。
 2.TPP交渉から撤退すること。
 
 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
 
 平成25年9月27日
 
  衆議院議長
  参議院議長
  内閣総理大臣
  外務大臣
  厚生労働大臣
  農林水産大臣
  経済産業大臣
  経済再生担当大臣   宛
 
                                 長浜市議会議長