決 議
農業・農村は、古来より、食料の供給と共に、多面的機能の発揮を通じて、豊かな自然・景観に溢れた国土の形成に多大な貢献を果たしている。政府は、こうした「食」と「地域」の再生を図るため、基本方針となる「食料・農業・農村基本計画」を策定し、国家戦略の下、「国民全体で農業・農村を支える社会」の創造を新たに掲げ、日本の農業・農村という素晴らしい財産が、未来の国民に手渡されるよう、各般の施策を関係府省庁の連携の下で、総合的克つ計画的に推進するとしている。
しかし、今日、政府は農業・農村にかかる政策において、農業農村整備予算は概ね回復したものの、農地・農業水利施設等の食料生産機能や多面的機能の低下、東日本大震災で見受けられた防災上の懸念、更に、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への参加表明など、農業・農村は極めて厳しい状況にある。
農業・農村は国の大本であり、食料や豊かな国土、自然環境は、農業・農村が健全であって始めて保たれるものである。我々、水土里ネットは、この激変する環境の下で、国土の保全を最大の使命と考え、諸活動を展開するため、左記事項を総会の名において決議し、関係機関へ強く要請活動を行うものである。
記
一、国益を守れない「TPP交渉参加」は、断固反対
一、農業農村整備に必要な予算枠の拡大
一、農地、農業水利施設等の維持管理保全対策の充実
一、災害に強い農業・農村を構築するため、防災・減災対策の実施
一、農地・水保全管理支払交付金制度の恒久的な実施
一、水土里ネットの運営基盤の強化につながる施策の実現
右決議する
平成二十五年三月二十二日
滋賀県土地改良事業団体連合会 第五十五回通常総会