意見書
環太平洋経済連携協定(TPP)交渉への参加に反対する意見書
今月15日、安倍首相はTPP交渉への参加を正式に表明した。
交渉参加を決断した理由として、先のオバマ米国大統領との首脳会談において聖域なき関税撤廃が前提ではないことが確認されたとしているが、センシティビティ(重要品目)が存在することを認識したにすぎず、これらを関税撤廃対象から除外することを確認したわけではない。
TPPは、原則例外なき関税撤廃を前提としており、国民のいのちと健康を守る医療制度や食の安全・安心の基準等が脅かされ、特に農業分野では、海外からの安い農林水産物が国内に大量に流入し、わが国の農林水産業が深刻な影響を受けることは明らかである。
参加表明に合わせて公表された政府試算によると、TPPに参加すれば農業生産額は3兆円減少し、中でも最も影響の大きいコメは1兆円落ち込むとされ、農業、農村の多面的機能は喪失し、食料自給率も27%まで落ち込むと見込まれている。本市においても、農業生産額において甚大な影響を受けることは必至である。
よって、国においては、TPPが国民生活の根本に関わる重大問題であることを踏まえ、特にわが国の農林水産業・農山漁村を守るため、TPP交渉に参加しないよう強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
平成25年3月21日
衆議院議長
参議院議長
内閣総理大臣
外務大臣
農林水産大臣
経済産業大臣
経済再生担当大臣 宛
長浜市議会議長