TPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加反対を求める抗議

 

 222日の日米首脳会談で発表された共同声明では、安倍首相は日本の経済主権を投げ捨て、食と農をはじめ日本の産業と国民生活のあらゆる分野に深刻な打撃となるTPP交渉参加に大きく踏み出す意向を示した。

 TPP交渉は、米国基準の規制・制度を押し付ける交渉であり、日本の農林漁業のみならず国民皆保険や食の安全・安心の基準など、広範な国民生活に対して重大な影響を与えるものであることから、交渉参加については極めて慎重かつ毅然とした対応がなされなければなりません。

 日米首脳会談で発表された共同声明では、日本には一定の農産品、米国には一定の工業製品というように、両国ともに二国間貿易上のセンシティビティーが存在することを認識されていますが、関税撤廃から除外されることが確認されたわけではなく、公約で掲げた6項目の判断基準が満たされているとは到底理解できるものではありません。

 政府・与党は、公約を堅持し、国民の信頼を裏切るような判断を絶対にすべきでなく、交渉参加の是非を判断する前に、入手した全ての情報をもとに正確な分析を行い、政府統一の国益試算とその見解を国民に示すべきであります。

 また、食料安全保障や国民皆保険制度など、国民の生命に直結する重要な制度・仕組みを堅持する方針を明確に国民に示し、そのうえで国民的議論を広く実施すべきです。

 TPPの本質は、貿易・投資促進のために米国主導で関税撤廃と規制緩和を進め、国益を毀損する協定にほかならず、TPP交渉への参加に強く反対する。

 

     2013年3月4日

               竜王町農業委員会