TPP交渉参加の表明は許されません
安倍晋三首相は22日に、総選挙後はじめての日米首脳会談に出席します。
オバマ米大統領は「アメリカの輸出促進にはTPP」と述べており、アメリ
カが安倍首相にTPP参加を迫ることは明らかです。
先の総選挙でも、日本を壊すTPPが大争点になりました。
政権についた安倍首相は、TPPで「聖域なき関税撤廃かどうか」で、感触
を得ることができるかどうかが、最大の課題と述べています。「感触」が得ら
れれば、「参加」すると述べたのと同じではないでしょうか。
TPP、環太平洋連携協定は、何でも弱肉強食の市場原理で規制を緩和し、
貿易の関税まで取り払おうというものです。
これで利益を得るのは、世界を股にかける多国籍企業という、超大企業だ
けです。
貿易の関税が撤廃されても、日本の輸出企業は、円高の方がはるかに影響
が大きいのです。
そんなことと引き替えに、TPPは、日本の農業をつぶし、食糧自給率は
39%から15%にして、日本の国土を荒廃させます。
農業分野だけでなく、TPPは食料の安全を脅かし、医療保険制度を破壊し、
さらに雇用、地域経済にも破壊的な影響を及ぼします。
BSEの危険の強い牛肉が輸入されるようになりました。遺伝子組み換え農
産物であるかどうかの表示もなくなってしまいます。
国民皆保険制度を壊し、病気になっても医療内容はお金次第になってしまい
ます。
そんな日本にすることに、日本共産党はぜったい反対です。
この滋賀では、日本共産党だけでなく、JAはじめ農業団体、お医者さんの
団体、多くの市町長もこぞってTPPに反対の声をあげています。
総選挙で当選した、県選出の自民党国会議員も、TPP反対を公約してきま
した。
政治的な立場の違いを超えて、TPPに反対し、日本を守る声を大きくして
がんばるときです。
日本共産党は、みなさんと力を合わせて、TPP絶対反対の声をいっそう大
きくするためにがんばります。
自民党は総選挙の公約として、「聖域なき関税撤廃を前提にしたTPPには参
加しない」と6項目をマニフェストに掲げました。
ところが安倍政権は、「(公約は)2段に書き分けている」といって、「聖域なし」
以外の「食の安全」や「国民皆保険制度を守る」など5項目を、まるで守らなく
てもいいようなことをいっています。
こういうやり方は、政権さえ取れば何でもできると言うのと同じです。
日本共産党は、自民党に公約はすべてを守るよう求めています。ぜひお力をお
かし下さい。
安倍政権がいうように、「聖域なき関税撤廃はだめだ」と断れるでしょうか。
TPPは「例外なき関税撤廃」を認めることが参加の前提です。
仮に、少々のお目こぼし″があっても、TPPは日本の国の姿を変えるとい
われるように、日本を壊すのは同じです。
日本共産党は、みなさんとともに、TPP参加反対の声をいっそう強めます。