■オスプレイと東アジアの平和を考える(2012年8月26日)
オスプレイ配備と東アジアの平和について考えようと、県平和委員会は、小泉親司日本平和委員会理事(元参院議員)を講師に迎え、大津市で平和講演会を開きました。
小泉氏は「オスプレイ・平和・くらしと安保条約」と題して講演しました。小泉氏は世界一危険な沖縄の普天間基地に配備されようとしている世界一危険な欠陥機オスプレイが、全国に墜落事故と爆音被害をまき散らす危険性を詳しく説明。「日米安保の害悪を全国に拡大するオスプレイ配備に反対する運動を強めよう」と呼びかけました。
■オスプレイ配備とあいば野日米合同演習(「明るい滋賀の会ニュース」 2012年8月22日号から)
10月下旬から11月上旬にあいば野演習場で、米陸軍第25師団(在ハワイ)と陸上自衛隊第33普通科連隊(三重県久居駐屯地)が参加する日米合同演習が実施される。
米陸軍第25師団は、ベトナム戦争やイラク戦争等に出動してきた侵略部隊であり、「日米軍事一体化」が進められているもとで、これまで以上に、自衛隊の海外派兵のための訓練になることが予想される。またあいば野合同演習は、1986年以来12回目で、米軍来演の「常態化」は、憲法で保障された日本の主権と滋賀県民の「平和的生存権」を侵すものとして許されない。
特に、今後危倶されるのは、自動回転機能のない構造上の欠陥をもち、世界各地で墜落事故を多発させている米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV-22オスプレイの配備との関係である。
オスプレイは、国民の反対の声を無視して7月23日に岩国基地に陸揚げされたが、今後沖縄の普天間基地に配備され本格的な訓練が実施されようとしている。また岩国基地とキャンプ富士にも分遣隊が配置され、全国の飛行ルートで、60~150mの低空での訓練が実施されることが判明している。
そのため飛行訓練が計画されている自治体はもちろん、全国知事会や米軍基地をもつ都道県で構成する「渉外知事会」も強い懸念を表明しているが、日本政府は「オスプレイの配備は、部隊・武器等『米軍の構成上の変更』であり、日米安保条約上反対する権限がない」として、国民の安全より日米軍事同盟を優先する態度を崩さず、日米安保条約を容認する多くの首長からも批判をうけている。
あいば野への来演も、「米軍の意向次第」と云われている。それは、昨年2~3月のあいば野日米合同演習の際、結果的には実現しなかったが、防衛省は沖縄海兵隊のCH-46機のあいば野来演を打診しており、今後古くなったCH-46を全部、MV-22に切り替えようとしている中で、あいば野合同演習の際にはオスプレイが来る可能性が一層強まることが予想される。
このような情勢の中で、「ふるさとをアメリカ軍に使わせない滋賀県連絡会」は、10月14日に高島市今津町の住吉公園で「日米合同演習・オスプレイ配備反対10・14あいば野集会」を開催する準備を進めている。
これまで「軍事や防衛の問題は国の専管事項」として合同演習に反対してこなかった滋賀県知事や高島市長にも「オスプレイ来演の可能性のある今後の日米合同演習により、県民の生命、財産、権利、生活が一層脅かされる」として、反対するよう要請行動を強め、県民多数の参加で「10.14あいば野集会」を成功させたい。
(早藤吉男・滋賀県平和委員会代表理事・あいば野平和運動連絡会共同代表)