■規範意識で解決せず いじめ問題〝子どもの意見尊重を″ 衆院委・宮本氏(2012年8月26日しんぶん赤旗から)
日本共産党の宮本岳志議員は24日の衆院文部科学委員会で、いじめ問題克服のため、教員増や学校評価システムの抜本的な見直しを求めました。
2006年にいじめによる子どもの自殺が相次いだ時、当時の安倍晋三首相は「規範意識を身につけさせる」と述べていました。宮本氏は、自殺問題が起きた大津市の中学校は、文科省の「道徳教育実践研究事業」の指定校で、規範意識の授業が行われていたことを紹介。「規範意識で解決できる問題ではない」と強調しました。
平野博文文科相は「道徳教育の指定を受けた学校でこういうことが起きたのは遺憾。反省している」と答弁。
宮本氏は教員が多忙化し、学校評価や教員評価の導入で子どもに向き合うことができていないと指摘。平野文科相は、教員増などで「子どもと向き合う時間が確保できるような環境づくりを考えなければいけない」と答えました。
宮本氏は教育研究の集会で、高校生が「子ども自身で(いじめ問題を)考えていけば減っていく」と発言したことを結介。子どもの権利条約12条の意見表明権にふれ、「最も重視されるべきことは、子ども自身の取り組みを教師、父母、地域が支え励まし、子どもたちの意見を尊重することだ」と主張。平野文科相も「子ども同士で議論するのは大事。そんな環境ができるよう支援したい」と答えました。