■いじめ件数で評価に問題 宮本議員が追及 衆院特別委(2012年8月4日しんぶん赤旗)
日本共産党の宮本岳志議員は3日の衆院青少年問題特別委員会で、大津市中学生いじめ自殺事件について質問しました。
宮本氏は、学校や教育委員会側にいじめ問題に対する対応力がなく、隠ペい的な状況もあることについて「弁明の余地がない」と指摘。8年前に文部科学省が通知で、学校の認識や対応に問題がある例があり「事実を隠ペいするようなことは許されない」と徹底してきたのに、なぜこのようなことが繰り返されるのかとただしました。
高井美穂文科副大臣は「厳しい指摘をしっかり受け止めたい」と言いつつ、現場が迅速に対応する感度がゆるかったと述べました。
宮本氏は、8年前に自殺事件が相次いだときも国は現場の「規範意識の問題」としたが、それだけでは隠ペいはなくならなかったとして、「隠ペい」に追い込むようなシステムがあるのではないかと追及。その一つとして学校と教員をいじめ件数で評価する方法に問題があると指摘すると、高井副大臣は、「(いじめの)数が多いことに否定的でなく、細かに認知するようやっていきたい」と述べました。
さらに宮本氏は、文科省の学校・教育委員会を通じた調査では、不登校のきっかけをいじめと回答したのはわずか2・3%、一方、本人に直接聞く内閣府調査では50%近くあることをあげ、「文科省調査は実態からかけ離れている。こういう統計を認めていることが現場のいじめに対する感度を鈍らせている」と強調しました。
高井副大臣は「指摘をしっかり踏まえて取り組みたい」と答えました。