■訴え・TPPたたかいはこれから (2011・11・12)
野田首相は11日夜、TPP交渉参加にむけて関係国と協議に入ると表明しました。全国で広がっている国民の怒りの声をなんと聞いているのでしょう。日本共産党は、野田首相にきびしく抗議し、撤回を求めます。ぜひ皆さんのお力をお貸しください。
TPPを進める理由は総崩れになっています。それなのに野田首相がTPP参加を表明したのは、国民の声よりアメリカの要求を優先しているからです。こんな政治はごめんです。
TPP交渉参加には、アメリカ議会の承認を得る「事前協議」が必要です。この交渉で、関税完全撤廃、アメリカ農産物の完全自由化、混合診療の解禁、食品の安全基準大幅緩和などを「丸のみ」させられる危険があります。たたかいはこれからが本番です。日本共産党は、みなさんと力をあわせてがんばります。
日本共産党は、JA滋賀の人たちや、お医者さん、雇用を守れと訴えている人たち、安全な食べ物を求める人たち、地域経済をよくしたいと願うすべての人たちと、手をつないでがんばってきました。ごいっしょに運動を広げていきましょう。
TPP、環太平洋連携協定は、関税など、輸出国にとって貿易のさまたげとなっている制度を、全部撤廃するものです。恩恵を受けるのは一部の輸出企業だけです。農業をはじめ、食の安全、雇用、医療など各分野に及び、地域経済が壊されます。こんなTPPは絶対許せません。
地域経済を壊して貿易立国がうまくいくはずがありません。貿易は、それぞれの国の事情とルールを尊重し、おたがいの国をよくするものでなければなりません。アメリカは、BSEの牛肉、残留農薬の規制をさらに弱めるよう要求しています。農業を壊し、一部の企業だけがもうける貿易立国などありえません。
TPPに参加すれば、東北の被災地復興は遠のいてしまいます。農協全国中央会会長が「被災地の人びとの心情や暮らしの現状を踏まえれば、怒りを込めて、断固として抗議する」といっておられます。心から共感します。
いまでも39%の食料自給率は13%になります。近畿で唯一、他府県にコメを出荷している滋賀県で、農地が荒れ放題になります。自然環境を守るためにも、TPP参加の撤回を要求しましょう。
TPPは農業だけの問題ではありません。「医寮」分野でも公的医療保険をなくせと迫られます。いまでも高い保険料、お金がなければ医療が受けられない。これが全国民に広がります。
日本経済へもTPPは深刻な打撃です。野田首相は国会でも、日本共産党の追及に、まともに答えられませんでした。国民をごまかして国を滅ぼすやりかたではないでしょうか。
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