■甲賀市議会の県立信楽高校の分校化反対意見書(2011年9月27日)
県立信楽高等学校の分校化反対を求める意見書
当校は、全国にも名を馳せる「信楽焼」という伝統的な地場産業の町が生み出し、育て上げた学校であります。また、創立60有余年を数え、各地・各分野で活躍する数百名にのぼる陶芸家や技術者を輩出した学校でもあります。
今日の厳しい経済情勢の中、当校に対する、地場産業からの期待もさることながら、交通不便なこの地域でこどもを持つ保護者からの願いは切実なものがあります。地域にとっても、未来への夢を描きながら学業に励んでいる生徒たちにとっても、当校が担う役割ははかりしれません。にも関わらず、突如として『甲南高等学校の分校にします』と発表されたショックは想像を超えるものがありました。確かに、子どもが減少してきたという事情はありますが、生徒の心に寄り添うのが教育行政の基本であり、未来を担う子どもたちへの投資を惜しむべきではありません。ましてや今日のグローバルな経済競争の中で勝ち抜くためには、日本が得意とし、信楽の町が育ててきた「匠の技」こそが必要なのではないでしょうか。その意味でも当校の教育は絶対に衰退させてはならないのです。
地域に支えられ昭和48年に独立校となり、全国的にその専門性が認知され、評価されるまでになった矢先に学校の名が消えることは、関係者にとって耐え難いものがあります。
以上のことから、当校を現行のまま「滋賀県立信楽高等学校」として存続されるよう強く求めます。
記
要望事項
1.現行どおり「滋賀県立信楽高等学校」として存続すること。
2.信楽高校をセラミック、デザイン等美術に特化した学校として存続すること。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
平成23年9月27日
甲賀市議会議長 伴 資男
滋賀県知事
滋賀県教育委員会教育長 あて