■大津市が負担すべき「根拠はない」と県 新幹線新駅促進協からの脱退で(2004年5月13日)

 滋賀県栗東市に建設計画のある新幹線栗東新駅問題で12日、県議会生活文化・土木交通常任委員会で日本共産党の森茂樹県議が、新駅設置促進協議会(会長・国松善次知事)から退会すると正式に表明している大津市に、県などが工事費の負担を求めていることについて、「負担しなけばならない根拠は何か」と質問。山本良助交通政策課長は「負担すべきという根拠はない」と認めました。

 山本課長はこのほか、負担割合は「今年中に解決したい」と考えていること、退会表明の大津市の扱いについて、「脱退というのは促進協議会の会則にないが、(志賀町の)前例もあるので総会で議論して決めること」、脱退しても負担金を支払うべきかどうかは「促進協議会で大津市も基本協定に合意したことが根拠といえば根拠だが。それ以外にはない。それも促進協のみなさんがどう考えるかだ」とのべました。

 目片信大津市長が4月に「新駅を利用しないという市民が多く、新駅建設費を大津市が負担するのは市民の理解が得られない」として、県と4市9町でつくる促進協から脱退を表明。これに国松善次知事や市町長から、「脱退しても費用負担はするべきだ」と主張しています。

 森氏は「会則に脱退が書いてなくとも、脱退できないとも書いているわけではなく、認めるべきだ」と主張。

 県民ネットの青木愛子県議も、「住民や市町長も地元負担金は払えないといっている。見直すべき」と主張しました。これに自民党・湖翔クラブの三浦治雄県議は「共産党がいうのは仕方がないが、(新駅賛成の県民ネットの)あんたがいうのはおかしい」と主張。青木県議は「私の意見だ。言わなければ有権者に怒られる」と応酬しました。