■「地元100%負担」はおかしい 新幹線栗東新駅(2004年3月3日)

 滋賀県栗東市に予定されている新幹線「びわこ栗東」新駅問題で3日、滋賀県議会で日本共産党の森茂樹県議が「請願駅だから駅舎建設費などの費用負担を100%地元が負担しなければならないというのはおかしい。法的な根拠もない」と指摘。国とJRに応分の負担を求め、基本協定書を破棄するよう求めました。国松善次知事は、「地元の熱意でようやく決まった請願駅。全額地元負担する。JRとの約束を反古にするメリットはない」と繰り返しましたが、その根拠にはふれることができませんでした。

 森県議は、①地方財政再建促進特別措置法で地方公共団体の国鉄への寄付は原則禁止されている ②自治省財政局長が民営化後のJRに寄付禁止は継承されると通達した ③新幹線についても自治省財政局指導課長通達は「JR各社がまったく負担しないことは適当でない」とした――ことをあげました。

 森県議は、さらに新幹線鉄道整備法それ自身が自治体負担を認めてはいるものの、JRの負担、国と県が負担する場合の割合を定めており、関係市町村の負担は県が意見を聞いた上で、受ける利益の範囲内に限定して決めるとしていることをあげました。

 森県議は、知事が全額地元負担の根拠にふれないことについて、「法的根拠はないということだ」と指摘。大津市内でもっとも栗東に近いJR瀬田駅前でシール投票をみずから実施して、「83%が新駅を使わないと答えた」こともあげて、全額地元負担を決めた基本協定の見直しを求めました。