■次期空港整備計画へ申請見送り「びわこ空港」で国松知事(2002年7月26日)

 滋賀県議会で日本共産党の森茂樹県議と藤崎ヨシヲ県議が「びわこ空港」計画について、きっぱり白紙撤回をと要求しました。国松善次知事は「白紙撤回は考えない」としつつも、「(次期の)計画に具体的位置付けを求めることはできない」とのべ、今年度で期限切れの第7次空港整備計画に続く計画に「びわこ空港」を盛り込むことは求めないとしました。

 森、藤崎県議は、国の地方空港抑制姿勢がさらに強まり、全国の地方空港で過大需要見通しが破たん、政府の「びわこ空港は不要」発言があらためて報じられていることをあげ、「空港をつくりたいという知事の思いだけで計画が進む時代はすんだ」と、知事の決断を迫ったものです。

 「びわこ空港」では、県が空港建設のためにこれまでに約四十億円を投入。しかし住民投票を求めた県民運動や地元住民の粘り強い反対で、まったく着手できないまま。2000年11月には、「(2、3年間は)立ち止まって考える」としてきました。

 森県議は、国土交通大臣が今年5月、「今後地方空港は離党を除いて抑制する」という方針を交通政策審議会に示したことを指摘。「知事に50年先、100年先の夢を語ることが禁じられているわけではないが、国松知事1期目だけで6億円、今年も3500万円調査費を計上するようなことが許されるはずがない」と迫り、「8空整にびわこ空港を位置付けることを国に要請しないと表明すべき」と要求しました。

 国松知事は、「白紙撤回はしない」としつつ、「現在、立ち止まっている状況から、(国の)計画に具体的に位置付けを求めることはできない」とのべました。

 関連質問に立った藤崎県議は、「これまで国の計画に位置付けられていることを錦の御旗に、県は地元に圧力をかけてきた。その位置付けを国に求めないのであれば、びわこ空港の展望はまったくなくなった」とのべ、県単独の空港建設を検討しているのかと質問。

 知事は「態勢が整った時点で改めて国に求めていく」とのべ、県単独で建設することはないとしましたが、「白紙撤回はしない」と固執する姿勢をみせました。