■G8環境サミットを前にダム、原発、琵琶湖、空港、産廃で提言(2000年4月5日)

 日本共産党滋賀県委員会は5日、大津市で7日から開催されるG8環境大臣会合(環境サミット)を前に、開催地の滋賀で、絶滅危ぐ種のイヌワシ、クマタカの生息に重大な影響をあたえている巨大ダム建設の準備工事がすすんでいることなど、緊急に対応が求められている環境問題の解決の方向を提言、国松善次県知事に申し入れました。

 申し入れは、①イヌワシなどの生息に重大な影響をあたえている木之本町金居原の日本最大級の揚水発電所準備工事を中止するよう指導・助言し、琵琶湖水質を悪化させる8カ所のダム計画を再検討する、②福井の原発過剰立地について、隣接県として事故のさいの被ばく圏域の拡大を国に要請し、防災対策を充実する、③近江八幡市の津田内湖復元への動きを支持し、行政課題を解決して琵琶湖の水質浄化機能の拡大をすすめる、④自然環境を悪化させる「びわこ空港」計画の白紙撤回、⑤致死量の20倍の硫化水素発生が確認された栗東町の産業廃棄物最終処分場について全域調査し、違法な廃棄物の撤去を命令し、業者の告発にふみきること、また大津市真野北部などの違法投棄は業者責任で原状回復を、の5項目。

 国松知事は、「環境サミットが滋賀で開かれることは、県民が環境問題に熱心にとりくんでいることが評価されたものだ」とのべ、イヌワシなどの動向に関心をもっていることや、内湖の復元にむけて効果や財政問題などの課題を研究すること、原発対策は専門委員会を発足させる、栗東の産廃問題では、硫化水素の発生は認可された安定型処分場では考えられないことだという立場でのぞむとのべました。「びわこ空港」では、「立場が違う」として、あらためて推進の立場をのべました。

 申し入れには、衆院比例候補の川内たかし党県常任委員や小選挙区候補の吉原稔(1区)、ひやま秋彦(2区)、林としろう(3区)各区国政対策委員長、森茂樹、桐山ヒサ子、藤崎ヨシヲ各県議が参加。現地を視察、調査、関係者と懇談してきたうえでの申し入れだとのべ、積極的な対応を求めました。