■琵琶湖研究所など「ドミノ移転」計画ムダ 住民が監査請求(2000年1月6日)
滋賀県が琵琶湖研究所など県の3施設をドミノ倒しのように連続して移転・新築を計画していることで6日、「建設して17年、耐用年数50年の琵琶湖研究所を壊すのは無駄遣い」と、住民9人が計画差し止めを求める監査請求を県監査委に提出しました。
県の計画は、琵琶湖ホテル跡地(大津市柳が崎)に琵琶湖研究所(同市打出浜)と衛生環境センター(同市御殿浜)を統合して建設。琵琶湖研究所跡地には県警察本部庁舎(同市京町)を移転しようというもの。年度内にも県警庁舎の整備基本計画を策定する予定です。
差し止め請求した吉原稔弁護士(日本共産党衆院滋賀一区候補)は「ところてん、ドミノ倒し方式の無駄遣い。償還もすんでいない琵琶湖研究所を壊して新築、あわせて環境衛生センター、県警本部も取り壊して新築するのは、7000億円もある県の借金をゼネコンのためのハコモノづくりでさらに増やす」と指摘。自治体財産の管理と効率的運用を義務づけた地方財政法八条違反、不当な財産処分として差し止めを求めています。
琵琶湖研究所は8億1700万円をかけて1982年12月に完成。琵琶湖ホテル跡地は、もとは大津市や県が無償譲渡した土地で、同ホテルが同市浜町に移転したさい、県が目的もなく買い戻していました。