■政府の新減反案に反対(1999年8月2日)

 日本共産党滋賀県委員会は2日、国松善次知事に「政府の新たな水田減反『改革』案は滋賀の農業と農家に重大な打撃」となるため、政府に撤回を求めるよう申し入れました。同党の「農業の多面的発展のための緊急提案」も示し、農民の怒りの声を政府に伝えるよう求めました。

 申し入れには、川内たかし衆院比例近畿ブロック候補をはじめ、滋賀2区ひやま秋彦候補、同3区の林としろう候補、森茂樹県議、北村富生党県農漁民部長が参加。県は農政課の竹内良嗣参事が県の基本的な立場を説明しました。

 申し入れは、政府が先月発表した「水田を中心にした土地利用型農業の活性化の基本方向」の撤回を求めたもの。「基本方向」は、コメの「過剰」を減らすために、これまでの減反面積配分をやめ、政府が作付け面積を示し農協などに配分させる、作況指数が100を超えた場合には生産者団体が自主的に飼料用など主食用以外に処理すること、生産費の保障もないまま麦、大豆の生産目標を配分するなどとしています。

 川内氏らは「県内の農家のなかでは作付面積の大幅な減少になるという不安が渦巻いています。飼料用米は㌧当り1万円から2万円にしかならず、また県内には麦や大豆の栽培に適しない湿田も多い」と指摘しました。

 県は、農家の苦境は認めたものの、政府の生産調整は「きびしいが受け入れざるをえない」と表明。「基本方向の撤回は求めない」とのべました。

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 政府が減反とコメの管理方式を生産者の負担ですすめようとしている問題で、県内では、農協に組合員への説明会を開くことや、飼料米などでコメを投げ売りする構想検討を中止するよう求める運動が起きています。

 湖北地域のJA北びわこ農協組合員連名の申し入れは、「政府は、豊作を天下の悪事であるかのようにいうが、豊作になったら、韓国のように輸入量を変動させればいい。それもしないで、生産者に餌米として、コメ1俵600円、ラーメン1杯という米価を押しつけるのはとんでもない」と表明。このほかにも同様の動きが広がっています。