■旧琵琶湖ホテル跡地 滋賀県と大津市が買収(1999年3月5日)

 滋賀県大津市の旧琶湖ホテルの跡地約2万m2を県と大津市が約36億円で買収する方針を決め、新年度予算にその一部を計上しました。問題の土地はかつて、県と市がホテルに無償提供したもので、日本共産党議員団は「無償で返還を求めるのが当然」と指摘してきました。

 県と市が買収の方針を決めたのは、大津市柳が崎の湖岸のホテル跡地約2万9600m2のうち、2万m2。県が6000m2を約10億円で、市が1万4000m2を約24億円で買収する計画。土地開発公社が今年度中に先行取得し、来年度以降、県、市が公社から買い戻す予定です。

 日本共産党議員団は、ホテルに役員派遣している県と市に、「市民の利益を守る立場で、県条例や国有財産法からも無償返還を」と要求してきました。

 しかし、県、市とも、「役員会の議論は企業の利益にかかわり明らかにできない」(取締役の山田新二副知事)、「だれが買うといっているのか。検討していない」(同じく山田豊三郎市長)と、まともな議論を避けてきました。

 県も市も、新年度予算は2年連続のマイナスというきびしい財政のなかで買収方針に転じたもので、買収したあとも、県は「利用計画はまったくない」としています。