■養護学校、福祉施設と高速道路は両立できない(1999年2月24日)

 日本共産党の寺前巌、藤木洋子両衆院議員は24日、滋賀県草津市に計画中の名神高速道の連絡路が、養護学校や重症心身障害児・者療育施設など県の福祉ゾーンを通過することについて、山脇康典県副知事に「福祉施設と高速道路は両立できない。対策をしっかりとってほしい。建設省にも対応を申し入れる」と求めました。山脇副知事は「当然のことです。県も検討中で、申し入れは知事にも伝えます」と答えました。

 申し入れに応対した県担当部は、道路計画について「建設省は当然、福祉施設計画を承知していたと思う。アセスメント(環境影響評価)は、県の要綱に配慮して実施されたが、環境庁には調査書は送付していない」とのべ、建設計画は進行中だとしました。

 寺前、藤木議員は、連絡路が最短で30mそばを通る草津養護学校や心身障害児者療育施設・第一びわこ学園には、呼吸器の障害から気管支切開して生活している「超重症児」がいることを指摘。「びわこ学園は全国に有名な施設。尼崎などの道路公害も大問題になったが、ここはさらに問題」「健常者でも道路公害のある環境のもとでは、たいへんなんです」と強調しました。

 県の小谷博哉県琵琶湖環境部技官は、「道路と施設が別個に計画され、道路建設が現実になったときには両方が進んでいた。今ふりかえって、何をしていたか、連携がとれていなかった」と県の対応について反省をのべました。

 寺前、藤木議員のほか、吉原稔、森しげき両県議、いなもり善稔・草津市区県政対策委員長(県議候補)、西川仁、石坂昭典両市議らが申し入れに参加し、同養護学校、びわこ学園の関係者とも懇談しました。