■現職知事の不出馬表明は「破たんの結果」(1998年2月18日)
稲葉稔滋賀県知事が18日、正式に四選不出馬を表明したことについて、日本共産党滋賀県議員団は要旨次の声明を発表しました。
稲葉県政の12年間は、琵琶湖総合開発の仕上げと、8つの巨大ダム推進、びわ湖ホールなど大プロジェクト遂行の時期であり、とりわけ県民の多数の反対の声を押しきって、「びわこ空港」のアセスメント強行を表明するなど、大企業、ゼネコン本位のプロジェクトを推進し、県予算を超える多額の借金を残す県政であり、「行革」の名のもとに、福祉、教育などを後退させる県政であった。
この県政は、「びわこ空港」に反対する県民世論の高まりと、計画以来10年余を経て、アセスメントも実施できないことに象徴されるように、完全に行き詰まり、破たんした。四選不出馬声明は、その結果である。
われわれは、県民本位の滋賀民主県政をつくる会の谷本よしひろ氏の知事当選で、民主県政を樹立するよう奮闘する。
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「県民本位の滋賀民主県政をつくる会」も18日、要旨次のような声明を発表しました。
稲葉知事は不出馬の理由を「健康上・体力の限界」の問題としている。しかし、政治的にみれば、県議会与党の自民党をはじめ5会派から出馬要請を受けていながら出馬できないことは、「びわこ空港」建設をはじめ、大規模開発を強行する一方で、県民向けの医療・福祉、教育などを切り捨ててきたオール与党県政が、県民との間で大きな矛盾を生み出し、破たんしていることを反映したものである。
滋賀民主県政の会は、「びわこ空港」よりも県民の暮らしを守れという県民の声にこたえて、いっそう県民との共同を強め、「県民が主人公」の県政実現のために、谷本よしひろ候補の必勝に全力をつくすものである。