■ふげん事故の通報重大遅れ改善を(1997年5月7日)

 福井県敦賀市にある動力炉・核燃料開発事業団(動燃)の新型転換炉「ふげん」で4月14日におきた重水、トリチウム漏れ事故について、隣接の滋賀県への通報が事故から約36時間もたった後となった問題で7日、日本共産党滋賀県委員会は動燃に、事故の通報体制を抜本的に改善するよう申し入れました。

 動燃はこの事故で、地元の福井県への通報は事故から30時間後、滋賀県への通報は、さらに6時間後で、マスコミに公表した後となりました。敦賀市と隣接する滋賀県西浅井町、マキノ町、余呉町には「県から連絡することになっていた」として連絡しませんでした。

 森茂樹県議、粟津まりマキノ町議、三浦幸雄高月町議、小野富雄木之本町議は、「滋賀には近畿1400万人の飲料水源の琵琶湖がある」「住民が心配して役場にかけつけたのに、役場は連絡もなく知らなかった」と指摘して抗議。県と隣接3町とそれぞれ通報体制を協議するよう求めました。

 応対した河野二郎動燃敦賀事業所副所長は、事故と通報の遅れを陳謝。「県や3町の町長、議長からも抗議を受けた。真しに受けとめ、対応を検討したうえで、県町とも協議したい」とのべ、自治体ごとに通報体制の協議に応じると答えました。