■「あたたかい学校を、人間を大切にする政治を」いじめ、不登校でシンポ(1996年7月7日)
日本共産党湖南地区委員会が主催して7日、滋賀県草津市で「いじめ・不登校問題を考えるシンポジウム」が開かれました。参加した学童保育所の指導員は「子どもたちの姿が痛々しい」という実態も訴えました。甲賀郡の町議長も出席し、草津市長は祝電を寄せました。
パネラーの日本共産党中央文教委員会責任者・石井いく子衆院比例近畿ブロック候補が「人間を大事にする教育の実現、いじめ問題克服の道」提言を報告しました。
また甲賀郡の不登校問題を考える交流会事務局長の坂田ナルミさんは、子どもの不登校に悩んだ経験を語り、「なにが子どもを追い込んでいるのか、親、教師を苦しめているのか考え行動しましょう」とよびかけました。
滋賀民主教育研究所の本田清春さんは、小学校の昼休み時間延長など「子どもたちにあたたかい風が吹く学校に」のとりくみを紹介。子どもたちからのシグナルを受けとめられるゆとりを教育行政にと求めました。
中学時代にいじめに泣いた女性∥大学生∥(19)も発言。「先生に訴えても、がまんしなさいだけで、信頼できなかった。いじめのつらさ、なんでいじめがうまれるのか真剣に考えてほしい」と訴えました。
幼稚園PTA役員の男性は、「子どもが登園できないのは親の責任」という園の「視線の冷たさ」を訴え。PTAで話し合う大切さも話し合われました。
守山市の教育委員会関係者は、「教師の体罰肯定の考え、競争社会のゆがみも、子の気持ちを分からなくさせている。どの子も育つ力をもっている。その力を認めない学校になっていることを悲しく思う」と訴えました。
「道徳教育をよくしたら、いじめをなくせるのでは」「不登校のまま成人した人たちの経済上の困難をどう考えたらいいのか」などの質問も出され、真剣な議論が交わされました。