■琵琶湖の酸素減少に拍車かける巨大ダム計画(1994年7月13日)

 日本共産党の林良子県議は13日、県議会一般質問で琵琶湖を取り巻く7つの巨大ダム計画の見直しを要求しました。「雪解け水をせき止めれば、琵琶湖底層の溶存酸素量を減少させ、富栄養化をすすめる」と、県琵琶湖研究所の研究を引用して主張しました。稲葉知事は、「貴重な資料」としましたが、見直しは拒否しました。

 林県議は、県北部に計画されている丹生ダム、姉川ダム、栗栖ダム、北川第一、第二ダムなどは琵琶湖に流れこむ雪解け水をせき止め、溶存酸素量への影響は必至と見られるのに、アセスメントではまったくふれられていないと指摘しました。

 また、知事選前に稲葉知事が第二永源寺ダムで住民から強い反対を受け、「見極めが甘かった」とのべたことを取り上げ、県の同意を撤回すべきと求めました。知事は「撤回は考えていないが、住民の意向に答えながら対応したい」としました。

 県議会ではダム問題をめぐり、ゼネコン奉仕のダム推進勢力の自民党からも、「ダムで自然な土砂の流れをとめるのは確実に自然を悪化させる。ダムに堆積する土砂やヘドロの問題を解決しなければ、失政のそしりを免れない」(脇坂武県議)として、排砂式工法への見直し論も出ました。