■5億3000万円は使用料引き下げに 滋賀県下水道基金条例(1993年3月18日)

 滋賀県議会は17日、県の琵琶湖流域下水道維持管理基金条例の創設を賛成多数で可決しました。日本共産党の吉原稔県議は「流域下水道の5億3000万円の黒字は、ため込むのではなく、市町の負担金、下水道使用料を引き下げるために使うべきだ」と主張し、条例案に反対しました。

 吉原県議は「年17%も流入量が増加し、負担金はこの10年で4倍にも増え、市町からは引き下げの強い要望がある。黒字がでても、負担金や使用料の値下げにあてないのか」と追及しました。

 琵琶湖流域下水道の湖南中部と湖西処理区は今年度末で5億3000万円の黒字の見込みです。県の下水道使用料は、全国比較で高い順位にあり、県内では上水道料金より高い市町もあります。

 県は「(10数年後にくる)大修理に備え、基金は必要」と答弁しただけ。黒字でも値下げせず、住民の高い負担でためこむための新たな基金の設置は、値下げ要求の声に逆行するものです。