■琵琶湖の外来魚対策を条例で 吉原稔県議が提言(1992年12月9日)
ブラックバス、ブルーギルなど外来魚が繁殖して、ニゴロブナ、イサザなどの琵琶湖の固有種を食い荒し、漁業へ打撃を与え、生態系を悪化させている問題で日本共産党の吉原稔県議は9日、滋賀県議会本会議で「外来魚対策は法の空白部分で、法の未整備が無秩序移入を招いた原因のひとつ。条例による総合的対策が有効」と提言しました。
稲葉稔知事は「外来魚対策は重要だから、総合的で幅広い対策が必要。条例化もそのひとつとして検討していく」と答えました。
外来魚の規制は、県の漁業調整規則で県内への移入には知事の許可が必要としているだけで、現実には全く無力。県は外来魚対策として「キャッチ・アンド・イート」(釣り上げたら食べる)運動などをすすめています。
しかし、ブラックバス、ブルーギルの抑制には効果を発揮しているとはいえず、琵琶湖の固有種絶滅の危険と、新たな外来種のヌマチチブなどが増加をみせています。
吉原議員は「漁業の衰退は琵琶湖総合開発によるヨシ破壊や湖岸のコンクリート化による湖の復原力の喪失が原因で、ブラックバスもその結果。ブラックバス対策だけで琵琶湖浄化ができるものではない」と指摘しつつ、「条例化はブラックバス対策の先進県として施策を事業化するのはキャンペーンにも有効。地域の実情にあった条例が必要」と提言しました。