■水草増殖、カワウ被害など 日本共産党が北湖を調査(1992年8月22日)
日本共産党の森茂樹衆院候補(党国民運動本部長)ら党滋賀県委員会の琵琶湖問題調査団(団長・川内卓県環境福祉対策委員長)は22日、琵琶湖・北湖を現地調査しました。漁業者から「カワナ(水草)が湖岸底の石を覆い、イサザ(魚)の産卵ができず、漁獲が激減している」「カワウ(鳥)が増殖し、漁獲にも影響している」などの声をうけて実施されたものです。
調査は杉本敏隆漁業調整委員が漁船で案内して、川内団長、吉原稔、桐山ヒサ子両県議らが参加。ヒシやカワナなどがびっしりと繁茂している湖北町延勝寺沖から、尾上、イサザの産卵場の高月町片山、カワウが1500羽以上増殖して棲みついている竹生島などを見て回りました。
雨で琵琶湖水位が高く、県の藻刈り船の水草刈り取りの後でしたが、湖底にはカワナがびっしりと張りついていました。
杉本委員は「琵琶湖最大のイサザの産卵場がカワナでだめになっている。漁獲は5、6年前と比べ1/100に激減している」などと話しています。
竹生島北側ではカワウやサギが立木をびっしりと覆うまでに増殖して、異臭を放っていました。カワウは、エリに捕獲された魚をあさっており、水質の悪化や、ブラックバス(魚)の増加でニゴロブナが激減するなど、主要な漁獲魚が激減していることに加えての、漁業者への打撃となっています。
調査団は、ブラックバス、ブルーギルなど、琵琶湖の外から持ち込まれた肉食魚による漁業被害対策などで、引続き関係機関などからの聞き取りをおこなう予定です。