■琵琶湖の人工島にまでゴルフ場(1992年5月2日)

 琵琶湖に建設された大規模下水処理場のための人工島・矢橋帰帆島にゴルフ場を建設すると滋賀県が発表しました。これまで県は人工島の芝生を「これは芝生広場で、ゴルフ場ではない」としていました。

 人工島は現在も、ゴルフ場の造成が禁止されている琵琶湖国定公園の第二種特別地域。県は「大面積の地形変更や排他的利用にならないと環境庁の見解を得た。人工島はゴルフ場のために建設されたものではないし、現在は破壊される自然は残っていない。ゴルフ場も施設建設までの暫定形態」と説明しています。

 ゴルフ場の芝生は、一昨年来手刈りで維持されており、農薬散布は樹木だけにするとしています。現在は雑草がかなり生えており、低農薬での維持は困難であることを県も認めています。

 ゴルフ場は9ホール、12・6ヘクタール。通常の半分しか飛ばないケイマンボールを使用、平日1ラウンド使用で2200円の有料。

 矢橋帰帆島は草津市沖に67ヘクタールを埋め立てて、86年に造成されましたが、下水処理施設はまだ全域利用になっていません。大規模流域下水道建設で琵琶湖を埋め立てることには激しい住民の反対運動が展開された経過があります。