■虎姫町議会また開けず、昨年から議会流会のまま(1992年3月12日)
滋賀県虎姫町で12日招集された町議会が再び流会、昨年6月末以来、議会が開かれないままという異常事態が続いています。新年度予算審議のめどもなく、住民からは「議員歳費だけはもらって、何をしているのか」「虎姫町の名前を汚すことばかり」という強い怒りの声があがっています。
混乱の原因は、議会の保守派が反町長派と多数派に分裂して、打開の方策をまったく打ち出せないでいることです。自民党県議や県が仲介にはいろうとしましたが、失敗。逆に混乱と対立を深めてしまいました。
日本共産党は議席を持っていませんが、両輪紀久夫、川越金一前議員が「議会のルールをまもって、正常な議会運営を」と、河島義春副議長に申し入れ、「虎姫民報」で住民に事態の打開の方向をしめして奮闘してきました。
この申し入れのあと、ようやく両派は先月末から3回の協議を行いましたが、反町長派の5人グループが、多数派の7人グループが結成している「至誠グループ」の解散と「町長の責任」追及をという条件を持ち出し、再び紛糾してきました。
混乱の発端は、昨年6月議会最終日に上田昌之町長が提案した助役兼同和対策本部長の人事に、堀川一春議員ら反町長派5議員が「同和地区住民の賛同できる人物ではない」などと横やりをいれたことからです。
この5人グループは、議会を開けば多数派に「数で負ける」と、正規の機関でない全員協議会で決着をつけようとしました。このやり方に反発して議員7人が全員協議会をボイコット。議長は辞任、副議長は本会議を開催せず、すみやかにおこなうべき議長の選出もおこなっていません。