■同和対策課なくします、大津市、日野町(1992年3月4日)

 滋賀県内の大津市と日野町で、同和事業担当の局、課が廃止されます。同和問題の根本的な解決のために、同和問題を別格の問題とせず、一般施策のなかですすめることは、公正な行政を推進する自治体にすることからも注目される動きです。

 大津市では同和対策局の廃止を現在開会中の議会に提案、日野町でも同和対策課の廃止を9日から開会予定の議会にはかることにしています。

 大津市の場合、同和対策局の廃止のあと、地域振興室を設け、教育委員会の同和教育指導課も存続させることにしています。これらの措置は、いずれも暫定的なもので、市の同和対策事業は完了させます。

 同市では、同和対策最後の法律と位置づけられた「地対財特法」施行の1987年以来、同和事業の早期完了、一般施策化の検討をすすめてきました。この結果、同和問題の解決のための施策をすべての市民対象の施策にすることが可能という結論に達し、また同和事業も一部地域の道路改修を残すだけでほぼ完了しています。

 日野町でも一昨年来、同和施策の一般施策への移行を検討。一部のこる同和事業も対応のめどがたったことから、課の廃止に踏み切ります。先月末に町が主催して同和事業の完了を祝う「完了祭」をおこないました。

 日本共産党議員団は、議案堤案権をもつ自治体で廃止を提案することにしています。